不動産売却を考えているあなたは、気になることの一つに「税金」があるのではないでしょうか。
せっかくの売却益も、税金によって大きく目減りしてしまうことも考えられます。
しかし、適切な知識があれば、税金対策は十分可能です。
そこでこの記事では、不動産売却によって発生する「譲渡所得」について解説します。
□不動産売却と税金の関係
不動産を売却して得られる利益は、「譲渡所得」として税金が課せられます。
譲渡所得は、売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いた金額を指します。
取得費とは、不動産を購入したときの金額やそれに伴う費用を指します。
譲渡費用とは、不動産を売却する際に発生する費用で、仲介手数料や広告費などが含まれます。
例えば、1,000万円で不動産を購入し、500万円で売却した場合、売却益は500万円となります。
しかし、取得費が500万円、譲渡費用が100万円かかったとすると、譲渡所得は-100万円となり、税金は発生しません。
逆に、取得費が200万円、譲渡費用が100万円だったとすると、譲渡所得は200万円となり、税金が課せられます。
□不動産売却における節税対策
不動産売却の税金対策には、いくつかの方法があります。
1:マイホーム売却の3,000万円特別控除
一定の条件を満たしたマイホームを売却した場合、譲渡所得から3,000万円を差し引くことができます。
例えば、3,500万円で売却した場合、3,000万円の控除によって、譲渡所得は500万円となります。
2:居住用財産の買い換え特例
住宅を売却して新たなマイホームを購入した場合、旧居の譲渡所得税の支払いを、新居を売却する際の納税時まで延期できます。
つまり、新たに購入した家を売却するまで、譲渡所得税を支払う必要はありません。
3:所有期間10年超の居住用財産の譲渡における軽減税率
10年以上所有したマイホームを売却した場合、譲渡所得税の税率が14.21%まで軽減されます。
通常の譲渡所得税率は20.315%なので、大幅な節税が可能です。
4:譲渡損失の損益通算及び繰越控除
不動産売却で損失が発生した場合、他の所得と損益通算することで、所得税を減らせます。
損益通算しきれなかった場合は、3年間繰り越して控除を受けることも可能です。
□まとめ
不動産売却によって発生する譲渡所得は、売却金額だけでなく、取得費や譲渡費用も考慮して計算されます。
節税対策としては、マイホーム売却の3,000万円特別控除、居住用財産の買い換え特例、所有期間10年超の居住用財産の譲渡における軽減税率などが有効です。
これらの特例を活用することで、税金を大幅に削減できる可能性があります。
不動産売却を検討する際には、税金対策についてもしっかりと調べて、有利な方法を選択しましょう。